絵心喪失

いつから絵を「描けなく」なったのだろう?

私の記憶が定かであれば、

小2くらいまではお絵描き大好き少年だった。

誰に褒められも、またけなされることもなく

じゆう帳を何冊も埋めていた気がする。

ああそうだ、褒められたこともある。

運動会か何かの絵を描いて、

地元の市営バスに飾ってもらったのだ。

あれは我ながら傑作だった。

 

ところが、そこからほどなくして

描けない人に転がり落ちていく。

図工の授業について行けなくなったのだろう。

先生にショックなことを言われた覚えもある。

多分、転機はその辺だと思う。

自由帳に描くのは何故か双六ばかりになった(謎)。

画力の向上を諦めたまま成長し

いつの間にか、絵を描くことを促されると

手が震えるレベルまで転落していたのだった。

今は多少の開き直りでもって

(下手ウマとの対義語としての)

「下手ヘタ」のイラストを描き残しては

失笑を誘ってきた。

つい先日もそんな場面があったのだが、

今は幸い時間とカネに余裕もある。

心の余裕は慢性的に不足しているが、

失われた絵心を回復する作業を試みようと、

書店でイラスト辞典を買い、

画力向上のイロハを記した書を立ち読みした。

帰宅してお絵描きに取り掛かる。

画題は我が家でこっそり飼っているオカメインコ

頬にかわいい赤丸がある有名なヤツではなく、

渋いモノトーンの我が家らしいヤツである。

まずは本物を30秒凝視後に描いてみる。

 

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一応、鳥っぽくはあるぞ。 

何だか間抜けな感じだが、

本物もそこそこ間抜けなので良いだろう。

次に、イラスト辞典のお手本を見ながら

慎重に描いていく。

さすがにウチの子のイラストは無かったが、

インコの図は2種類あり助かった。

せっかくなので色もつけてみる。

模写をすると脳の普段使っていない部分に

血が巡っているような感覚。

これは道理で絵が描けないわけだ。 

 

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何故だ。 

明らかに模写の方が

下手っぽく見えるのは何故だろう。

変に緊張しているのか? 

お手本はもう少しシンプルに

インコ様を表現できている。

次は違う生き物や人工物の模写にも

挑戦してみようと思う。

最も苦手とする人物画にも

ゆくゆくは挑みたいのだが…

道程は遠そうだ。