高山の栞

整理下手で、我が居室は常に本や紙束で

埋もれ、散らかっている。

私だけのせいではない。

家族も含めて整頓や断捨離の得意な者は無く、

私が思い切ってゴミ袋を作ると、

必ず「勿体ない」と待ったがかかるから、

ちっとも片付かない。

たしかに、ゴミの山のように見えても

案外宝があったりはする。

 

本棚を整理中に発掘した文庫本を手に取り、

読み始めた。日焼けし埃だらけ。しかし、

読まれた形跡はない。いつから積ん読

 

中からは、随分前に閉店した書店のしおりが

出てきた。ネットで調べたところ、その書店

…高山書店の一番町本店が閉店したのは、

01年の春だったそうで。

もうそんなに前の話になるのか…。その後に

丸善が一番町から駅前に移転し、駅前にあった

アイエ書店が閉店し、宝文堂も姿を消した…

そんな順番だったっけか。それ以前にも、

協同書店とか一番町のアイエとか、ぼんやりと

覚えてはいる。みんな無くなってしまった。

その中でもやっぱり高山の存在感は大きく、

今回高山のしおりを発見して色々な思い出が

蘇ってきた。

イービンにジュンク堂が、ザ・モールに

紀伊國屋ができて潮目が変わったのかな。

今やそんな大型書店だって苦戦する時代、

Amazonに頼りたくなるのをグッと堪えて、

今後もリアル書店にカネを落とし、

積ん読の山を作っていく所存。

こうして我が家は片付かない…。