できないままで

今週から、就労移行支援事業所に通い始め、

社会復帰を模索している。

対外的には、職業訓練ということにしてある。

その訓練というものがことごとく、

私の苦手としてきた分野である。

特に手先を使うものは要領を得ない。

頭で分かっていても手が動かないというのは

私の「障害」の中で最も根深いものである。

今日も今日とて、簡単なはずのラッピングが

全然できなかった。

自分から敢えてその訓練を志願しているのは

この環境なら少しは苦手を克服できるのでは

と一抹の望みをかけているからだが、

そうは上手く行くわけがない。

優しいスタッフさんは言った。

「できないままでもいいんですよ」と。

いやあ、有り難いことなのだけど、

それじゃあ通う意味がないんだよなあ。

人ができて当たり前のことをできないことへの

恒常的な不安や恐怖が障害を増長している。

それを何とかしたいのだ。

苦手なまま終わるかもしれないが、

せめてできるようにはなりたいもので。