書籍

しおりよ何処へ

先日、古い文庫本から、かつて仙台にあった懐かしい本屋の栞が出てきた話を書いた。 そもそもの話、最近しおり自体を見かけることが減った気がする。ひょろりと紐が出ていることも少ない。本のジャンルによるのかもしれないけれど。 今日も300ページ近くの専…

高山の栞

整理下手で、我が居室は常に本や紙束で 埋もれ、散らかっている。 私だけのせいではない。 家族も含めて整頓や断捨離の得意な者は無く、 私が思い切ってゴミ袋を作ると、 必ず「勿体ない」と待ったがかかるから、 ちっとも片付かない。 たしかに、ゴミの山の…

(読書)AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AIについての予備知識ゼロから読める本と聞き及び、 えいやと手に取った。タイトルから想起するイメージとは裏腹、 入門書として最適な内容だった。 私のA.I.のイメージと言えば、 計算がめちゃめちゃ得意で、その能力から新領域を切り開き、 その仕事を高く…

何を読んどきゃ許される

週7で行ってもまだ飽きぬほど本屋は好きだが、 最近は棚の前で立ち尽くすことも多い。 そもそも読書に身が入らず困惑している。 自分の心赴くまま、好きな本を読めばいいじゃないか、 とも思うのだが、顔の見えぬ誰かのささやきが聞こえる。 いや、ささやき…

わざわざ行きたい街の本屋さん

職も無いのに 出かけたくなる本を買ってしまった。 東京 わざわざ行きたい街の本屋さん 作者: 和氣正幸 出版社/メーカー: ジービー 発売日: 2017/06/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 東京に用があると 決まって神保町へ行き、 時間が…

人間失格

郷土の英雄が隣国で最高の輝きを放っている 同じ日、 私は薄暗い喫茶店で 今更『人間失格』を読みながら わなわなと身悶えするのだった。 私の誕生日は 太宰の命日でもある。 …ここで死んでたまるか。 人間失格 (1952年) (新潮文庫〈第443〉) 作者: 太宰治 …

されど愛しきお妻様

取調室で完全に打ちのめされたので あてどもなく街を徘徊しては 「自分の居場所は無いものか」と 悲嘆にくれる。 変わらなければならぬのは 周囲ではなく自分だと分かっていても 正直どうすれば良いか分からない。 何をやっても無駄な気がして 例えば資格の…

街を空想する

幼少の頃から変わらぬ趣味は 野鳥観察のような四字熟語に収まるものばかりではない。 他所様に説明しにくく、明かしてこなかったものもある。 その一つが「街の空想」。 簡単に言おうとすれば、 有りもしない都市の地図や光景を思い描き、 できあがった空想…