手帳のこと
適当にお題スロットを回すと「手帳」。
年始や新年度に文房具屋の手帳コーナーを見るのは
確かに楽しいし、全然活用しない癖に
つい買ってしまう方なのだが、今の私にしてみると
手帳で連想するのは「精神障害者保健福祉手帳」である。
今は持っていないし、取得の予定もない。
それでも少し迷うのは、どうしても就職したいから。
現段階で私の目指す再就職は、就労上想定される困難を
ある程度先方に伝え、理解をお願いしたうえで
一般の人と同じ枠で働くことである。
ところが、たいていの場合はそんなことを伝えたら
企業側にとっては「リスク」としか捉えられない。
いくら人手不足の世の中とは言え、そんな面倒な奴は
採りにくいだろうし、何かの配慮が必要な社員と
普通に雇える社員が同じ給料では色々と問題が出るだろう。
就職活動は長期化するものとみている。
ところが、手帳を手にすれば障害者雇用枠に応募できる。
大企業は障害者を一定割合雇用しなければならないと
法律で定められているため、企業としては「使える障害者」が
たくさん欲しいところ。採用枠は結構広いと聞く。
※4月の法改正で精神障害者の需要はかなり高まっている。
精神障害者の青田買いが法改正で激化、肝心な職場への定着はどうする? | 「引きこもり」するオトナたち | ダイヤモンド・オンライン
賃金水準の低さを見ると悲しくならないわけでもないが
(仙台辺りでは月13~16万円くらいが多い)、
それが本当に合理的配慮の対価なのであれば仕方ない。
引き換え、手帳を取ってしまうと一般就労への道は
(イメージだが)遠のくような気がする。
私の場合、
日常生活にはほとんど支障はないが、一定条件下では
であるため、公的に障害者である証を持つべきなのか
判断が微妙なのだ。
就労移行支援事業所の体験利用をしていても、
「自分、健常者で良くないか?」と思う場面と
「ああ、やっぱり障害あるわ」と思う場面が両方ある。
しかし…である。
そもそもの話、何のために就職したいのさ?
と自分にも問えば、
働くことで収入と自尊心を取り戻し、
あわよくば家庭を築きたいからではないか。
就職自体を目的にすれば手帳を使って
然るべき枠に応募した方がいいかもしれないが、
自分の望む収入も自尊心の回復も、家庭を築く夢とも
遠ざかってしまう。
迷うのは無職状態が続き焦っているからで
手帳を持つべきかの答えはもう出ているのでは、
というのが今回の結論だった。